かかりつけの歯医者

若い頃からどちらかというと痛みには強い方でした。たとえばちょっとしたケガ、病気にもあまり辛さを覚えることはありませんでしたが、虫歯に関してはやはり我慢できることはありませんでした。最初は虫歯ができたと思い、でも初期段階の頃はまだそれほど痛くも無く、それを私は大した痛みでもないのになぜみんな歯医者に行くのだろうかと思ってました。むしろ自分は痛みに強いから特別なんだとさえ思っていました。そしてある夜、寝ようと思った矢先に歯が貫通するような痛みを感じたんです。そのときは目から涙が出てとてもじゃないけど我慢などできるわけがありませんでした。渋々歯医者に次の日予約を入れて行くことにしましたが、医師の診察ではよくここまで我慢してたねと言われました。そして黒く抉れた奥歯は抜かなければ無利だということを告げられ抜く行為にさらにビクビクしてしまい、さすがに私は甘い考えをしていたんだなと改めて歯医者の怖さを知りました。